企画記事「リーダーの声」、最終回は特別編として当法人の理事長を務める大塚 誠さんに「これからの自立奉仕会について」をテーマに寄稿いただきました。
これからの自立奉仕会について
自立奉仕会は、1978年に「茨城身体障害者福祉工場」として開設以来「障害者の自立」を変わらない目標として今年で43年歩んできました。障害者が社会的、経済的に自立することを支援するために、創立時から工場だけではなく、食堂や障害者住宅も整備し障害者が職住近接で生活を営めるよう努めてきました。多くの障害者がここで暮らし、結婚し子育てをされた方もおりますが、老朽化したため創立40周年記念事業として食堂や障害者住宅を3年前に建て替えました。
この間、障害者を取り巻く環境は大きく変わり、現在は、「身体」だけではなく、「知的」、「精神」の障害者も一緒に働くようになり、工場の名称も「茨城福祉工場」となりました。福祉工場の作業内容はその時々で変わってきていますが、日立グループなど企業や自治体の支援を受け新たな仕事に取り組むなど、障害者が経済的に自立できるような給与を支給できるよう努力してきたところです。今後もその考え方に変わりはありません。
一方、昨年からのコロナウィルスの流行は、リモートワークや時差通勤など働き方や夜間飲食の自粛など社会生活全体に大きな変化をもたらしました。
しかし、福祉事業は人と人のつながりがその基本であり、福祉工場は出勤してみんなが一緒に働くことによって成り立っています。また、「あいふぁーむ茨城」や「i forward もりや」も日々集まり、作業や学びを通じて、障害者と指導員のふれあいのある社会生活を送ることが重要だと考えています。
これらの「つながり」や「ふれあい」を十分に維持しつつ、感染症対策のためリモートワークなど新しい生活様式をいかに取り入れていくかが課題であると考えております。
それを前提に、できるところから感染対策を行い、一緒に安心して働いていける職場づくりを進めて行きたいと思います。
またふれあいといえば、コロナにより昨年今年と、今まで実施してきた行事を開催することができません。取引先企業様や地域の皆様との交流会、忘年会や親睦会旅行など、皆さんが楽しみにしていた行事が感染予防のため中止となっています。コロナが収束したら、このようなイベントは大切なので、ぜひ復活させてより明るく楽しい職場を取り戻していきたいと思います。
最後に「継続は力なり」という言葉があります。今後とも自立奉仕会として全員が楽しく一緒に「はたらく、まなぶ、自立する。」を続けられるようみんなで力を合わせて進みたいと思います。
7回にわたってお送りした企画記事「リーダーの声」、いかがでしたでしょうか。新型コロナウイルスの影響で気軽に見学をしていただくのも難しい状況ですので、それぞれの記事から少しでも職場の雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。