【本日のメニュー】
ご飯 / キャベツと油揚げの味噌汁 / ブリの照り焼き / 小松菜の卵とじ / みたらし団子
今日は中秋の名月、お月見の日ですね。
今回は、ここ笠間市の一部の地域に残っている『お月見泥棒』という風習について書きたいと思います。
調べてみると、発祥や歴史についての正式な史書などは明確ではありませんが、古くから十五夜のお供え物は、子どもたちがどの家のものでもこっそり盗んでよし、もらい歩くのもよしとされてきたそうです。さらに、どこの畑に入って芋などを盗ってよし、よその家の柿などを盗るのも自由という風習が全国各地にみられたとのこと。それはちょっと驚きですよね。
ちなみに、子どもは月からの使いとみなされ、盗まれた家でも“お供え物が全部なくなる方が縁起がよい/盗られた家は豊作になる”と、むしろ喜んでいたようです。子どもたちにとっても“盗った団子を食べると健康でいられるという言い伝えがあったそうです。
筆者が小学生の頃のお月見泥棒は、お月見の日の夕方、辺りが薄暗くなってから友達と合流し、自転車で町内を探索しながら、「あっちのお家にあったよ!」なんて情報交換をしつつ、民家の縁側に備えてある供え物を「こっそり」盗み、自宅に帰ってから兄弟と戦利品を見せ合い競っていました。(地元の皆さんはお月見泥棒さんを歓迎してくれているので、お菓子や果物など持ち帰りやすいものを備えてくれます)
しかし最近は子供たちの安全を考え、小学校等から「お月見泥棒は暗くなる前に」「ちゃんと挨拶すること」など子供たちに指導があるせいか、夕方に「お月見泥棒でーす」と子供達が来ます。そして各家庭の玄関先に用意されたお菓子BOXから、指定された個数分のお菓子を貰っていきます。
確かに子供たちの安全を考えると、暗くなってからの子供たちだけの行動は危ないですが、「お月見」の風情がなくなって「ハロウィン」のようになってきたことが、少し残念にも感じます。
ちなみに地元のスーパーでは中秋の名月が近づくと「〇月〇日は中秋の名月です。お月見泥棒の準備はおすみですか?」という特設コーナーが設置され、駄菓子や小袋菓子が山のように積まれて販売されます(笑)
ということで、今宵は年に一度、逮捕されない可愛い泥棒さんがたくさん出現する予定です♪